子音・激音・濃音 — 日本語にない「息」の違い

ハングル入門

子音・激音・濃音 — 日本語にない「息」の違い

子音・激音・濃音 — 日本語にない「息」の違い
激音はティッシュが揺れるくらい息を強く、濃音は喉を締めて息を止めるイメージです。
前回の母音は、口の形を意識する練習でしたね。今回は子音です。韓国語の子音には、日本語にはない「息の強さ」の区別があるんですよ。最初は難しく感じるかもしれませんが、大丈夫。お茶でも飲みながら、一緒に音を出してみましょうか。

このレッスンでできるようになること

  • 韓国語の子音「平音・激音・濃音」の3つの違いがわかる
  • 息の出し方を意識して、似ている音を発音し分けられる
  • 簡単な単語を、音の違いを意識しながら読めるようになる
高先生のひとこと
教室で皆さんと練習していると、「ㅋ(キヨク)」のような激音で、息を出すのが少し恥ずかしいと感じる方が多いですね。でも、思いっきり息を出すのが正解なんです。ティッシュを一枚、口の前に持って練習すると、違いが目に見えて面白いですよ。

今日のシーン

ソウルの小さなカフェ。メニューを見ながら何を注文するか話している。

会話を通して聞く
シーン全体の音声です。一度通して聞いてから、下の行を追いましょう。

ユナ(韓国人の友人): 타카시 씨, 뭐 마실래요? 커피?
タカシさん、何飲みますか?コーヒー?
커피の「ㅋ」は激音です。

タカシ(日本人学習者): 네, 커피 좋아요. 어, 저기... 떡볶이도 있네요.
はい、コーヒーいいですね。あ、あそこ…トッポッキもありますね。
떡볶이の「ㄸ」と「ㅃ」は濃音です。

ユナ(韓国人の友人): 오, 진짜네. 여기 떡볶이 맛있어요. 좀 매콤하지만.
お、本当だ。ここのトッポッキ、おいしいですよ。ちょっとピリ辛だけど。
매콤하지만の「ㅋ」は激音です。

タカシ(日本人学習者): 좋아요! 그럼 커피하고 떡볶이 주세요.
いいですね!じゃあ、コーヒーとトッポッキください。

ユナ(韓国人の友人): 네. 저기요! 따뜻한 커피 한 잔하고 떡볶이 하나 주세요.
はい。すみません!温かいコーヒー一杯とトッポッキ一つください。
따뜻한の「ㄸ」は濃音、「ㅌ」は激音です。

タカシ(日本人学習者): 따뜻한... 아, 'ㄸ' 발음, 어렵네요.
タットゥタン…あ、「ㄸ」の発音、難しいですね。

ユナ(韓国人の友人): 괜찮아요. '따'는 숨을 멈추고 말하는 느낌이에요.
大丈夫ですよ。「따」は息を止めて言う感じです。

タカシ(日本人学習者): 따... 따... 알겠습니다. 연습할게요.
タ…タ…わかりました。練習します。

しくみ

韓国語の子音の面白いところは、多くの音に3つの「兄弟」がいることです。これを「平音(へいおん)・激音(げきおん)・濃音(のうおん)」と呼びます。例えば、日本語の「か」に近い音には、「ㄱ」「ㅋ」「ㄲ」の3種類があります。この違いは、主に「息の量」と「喉の緊張ぐあい」で生まれるんですよ。なんだか難しそうに聞こえますか? 大丈夫、一つずつ確かめていけば、耳と口がちゃんと覚えてくれますからね。

まずは「平音」です。ㄱ, ㄷ, ㅂ, ㅅ, ㅈ がこのグループです。発音するときのコツは「リラックス」。息はあまり出さず、喉にも力を入れません。日本語の「か、た、ぱ、さ、ちゃ」と発音する感覚に近いですが、単語の頭にあるときは澄んだ音、単語の途中にあるときは少し濁った音に聞こえるという、ちょっと面白い特徴もあります。今はまず「普通の音」と覚えておきましょう。

次は「激音」。ㅋ, ㅌ, ㅍ, ㅊ が仲間です。「激しい音」と書く通り、息を強く、たくさん吐き出すのが最大のポイントです。口の前にティッシュを一枚かざしてみてください。「카(カ)!」「타(タ)!」と発音したとき、ティッシュが大きく揺れたら大成功です。日本語の「か」や「た」よりも、ずっとたくさんの息が前に飛び出すイメージですね。破裂させるような、はっきりとした音です。

最後は「濃音」。ㄲ, ㄸ, ㅃ, ㅆ, ㅉ がこのグループです。「濃い音」と書きますが、私は「硬い音」と説明することが多いです。これは、喉をきゅっと締めて一瞬息を止め、そこから「ポン!」と音を出すイメージだからです。日本語の促音「っ」の感覚にとてもよく似ています。「学校(がっこう)」の「っこう」と言うときのように、小さい「っ」を前に入れて「까(ッカ)」「따(ッタ)」と発音してみてください。激音とは正反対に、息はまったく前に出ません。

ㄱ/ㅋ/ㄲ、ㄷ/ㅌ/ㄸ、ㅂ/ㅍ/ㅃ、ㅈ/ㅊ/ㅉ、ㅅ/ㅆ。これらのペアの音の違いが聞き取れて、言い分けられるようになると、韓国語の単語がぐっと正確になります。例えば「불(火)」と「풀(草)」と「뿔(角)」は、この子音の違いだけで意味が変わるんですよ。焦らず、自分の口の形や息づかいを確かめながら、ゆっくり練習していきましょうね。

平音(평음)- リラックスした音

ㄱ, ㄷ, ㅂ, ㅅ, ㅈ。息はほとんど出さず、喉も緊張させません。自然に「か、た、ぱ」と発音するイメージです。単語の途中では少し濁った音に聞こえることもあります。

激音(격음)- 息を強く出す音

ㅋ, ㅌ, ㅍ, ㅊ。口の前にティッシュをかざすと、大きく揺れるくらい強く息を吐き出します。「カッ!」「タッ!」と、息の破裂を意識するのがコツです。

濃音(경음)- 息を止める硬い音

ㄲ, ㄸ, ㅃ, ㅆ, ㅉ。喉をきゅっと締めて一瞬息を止め、そこから破裂させるように発音します。日本語の「行った」の「った」のように、小さい「っ」を前に入れる感覚です。息は全く出ません。

使える例文

平音ㅂ:リラックスして「プル」

激音ㅍ:息を強く出して「プルッ」

濃音ㅃ:息を止めて「ップル」

平音ㄷ:リラックスして「タル」

仮面
激音ㅌ:息を強く出して「タルッ」

濃音ㄸ:息を止めて「ッタル」

자다
寝る
平音ㅈ:リラックスして「チャダ」

차다
冷たい、蹴る
激音ㅊ:息を強く出して「チャダッ」

짜다
しょっぱい
濃音ㅉ:息を止めて「ッチャダ」

사다
買う
平音ㅅ:リラックスして「サダ」

싸다
安い
濃音ㅆ:息を止めて「ッサダ」

似ている表現・つまずき

自然

커피 주세요.
コーヒーください。
激音「ㅋ」は、息を強く出して発音します。日本語の「コ」よりもはっきりとした息の音が出ます。

不自然・注意

参考

코피 주세요.
鼻血ください。
平音「ㄱ」で発音すると「코피(鼻血)」という全く違う単語になってしまいます。息を出すか出さないかで意味が変わる、典型的な例です。

声に出して確認

練習 1. 「火」「草」「角」を、それぞれハングルで書いてみましょう。

答えを見る

불, 풀, 뿔
それぞれ、平音ㅂ、激音ㅍ、濃音ㅃの使い分けがポイントです。

練習 2. 「寝る」「冷たい」「しょっぱい」を、それぞれハングルで書いてみましょう。

答えを見る

자다, 차다, 짜다
それぞれ、平音ㅈ、激音ㅊ、濃音ㅉの使い分けがポイントです。

練習 3. 「安いです」は「싸요」です。では「買います」は何と言うでしょうか?

答えを見る

사요
「買う(사다)」は平音のㅅ、「安い(싸다)」は濃音のㅆを使います。音が似ているので注意しましょう。

お疲れさまでした。子音の息づかい、少し感覚がつかめてきたでしょうか。口の筋肉が慣れるまで、ゆっくりで大丈夫ですよ。さて、次回はいよいよ「パッチム」です。文字の下につく最後の子音ですね。これが読めるようになると、韓国語の単語が一気に読めるようになりますから、楽しみにしていてくださいね。

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